今週(7/13〜7/17)の日経平均テクニカル分析|BOX相場下放れで下落転換、63,000円攻防と60,000円下落リスク

概要

今週の日経平均は、週前半にBOX相場を形成した後、17日に大幅下落し、短期移動平均線がそろって下向きへ転じた。月足では長期上昇基調を残す一方、週足では4MAと10MAを下回り、中期的な調整色も強まった。日経VIも高水準へ上昇し、市場の警戒感は続く。来週は63,000円付近で下げ止まるか、60,000円方向へ下落が進むかが焦点である。

初心者向け概要

今週の日経平均は、週の前半まで狭い範囲で上下していたが、金曜日に大きく下落した。短期的には値下がりしやすい形へ変化しているため、来週はすぐに買うのではなく、63,000円付近で下げ止まるかを確認することが重要である。下げ止まらない場合は、60,000円付近までの下落にも注意が必要である。

チャート確認の基本姿勢

チャート分析では、月足・週足・日足の順に確認することが基本である。長期的な方向性を月足で把握し、中期の変化を週足、直近の売買動向を日足で確認することで、相場の現在地を判断しやすくなる。

先週のシナリオに対する評価

先週の分析では、今週も引き続きもみ合いとなる可能性を示し、もみ合い後に上昇へ向かうか、下落へ転じるかを見極める必要があると指摘していた。

また、「68,000円を明確に割り込み、66,000円台でも下げ止まらない場合は、もう一段の下落に注意が必要である」としていた。

実際には、7月13日から16日まではBOX相場となったが、17日には大幅な下落が発生した。結果として、もみ合いを想定した点はおおむね一致したものの、その後は上昇ではなく下方向へ放れる展開となった。

もみ合い相場では、レンジ内の小さな値動きだけで方向を決めつけず、上限または下限を明確に抜けた後の動きを確認することが重要である。

目次

  1. 日経平均の長期トレンド(月足)
  2. 中期トレンド(週足)
  3. 短期トレンド(日足)
  4. 今週の相場ポイント
  5. 来週のシナリオ
  6. トレード戦略
  7. まとめ

1 日経平均の長期トレンド(月足)

月足では、直近の最下点から長期間にわたって上昇した後、一時は陰線で4MA(赤)を割り込んだものの、その後は陽線で回復していた。

しかし、今月は再び陰線となり、終値が4MA付近まで下落している。長期的な上昇基調が完全に崩れたわけではないが、これまでの強い上昇相場に変化が生じ始めている局面である。

4MA(赤)と10MA(緑)の間隔は依然として残っているものの、上昇期間が長期化しているため、高値圏での利益確定売りや調整局面への警戒が必要である。

2 中期トレンド(週足)

週足では、大陽線を形成した後に下落へ転じ、今週のローソク足は4MA(赤)と10MA(緑)を下回る陰線となった。

4MAは下向きへ変化し、10MAへ接近している。今後、4MAが10MAを明確に下抜ければ、中期的な下降トレンド入りを示す可能性が高まる。

ローソク足も短期・中期移動平均線の下へ移動しており、これまで押し目として機能していた価格帯が、戻り局面では抵抗線へ変わる可能性がある。

3 短期トレンド(日足)

日足では、7月13日から16日まで66,750円付近を下限としたBOX相場を形成していた。しかし、7月17日は窓を開けて大幅下落し、レンジ下限を明確に割り込んだ。

この下落により、4MA(赤)、10MA(緑)、30MA(青)がそろって下向きへ転じた。特に短期線だけでなく30MAも横ばいから下向きへ変化し始めた点は、下落が一時的な値動きではなく、短期トレンド転換へ発展する可能性を示している。

7月17日の日経平均は4.03%下落し、64,141.12円で取引を終えた。AI・半導体関連株の下落と中東情勢を背景とした原油価格の上昇が、市場心理を悪化させた。

4 今週の相場ポイント

今週の最大のポイントは、方向感に乏しかったBOX相場から、7月17日に下方向へ明確に放れたことである。

17日のローソク足は大きな下髭を伴っており、安値圏では買い戻しも入ったと考えられる。しかし、4MA・10MA・30MAがそろって下向きへ変化しているため、下髭だけを理由に反発を決めつけることはできない。

今後は63,000円付近で下落が止まるかが第一の焦点である。この水準を明確に下回れば、次の節目となる60,000円付近まで下値を探る可能性がある。

日経平均VIから見た相場の警戒度

7月17日の日経平均VIは、一時42.95まで上昇した後、36.86で取引を終えた。前日比では14.22%上昇しており、市場参加者が今後の値動きの拡大を強く警戒している状態である。

来週は次の3点が重要である。

日経平均VIが30を下回るか

VIが30を下回って低下を続ければ、市場の警戒感が和らぎ、日経平均の下落圧力も弱まる可能性がある。

日経平均VIが再び40台へ上昇するか

VIが再び40台へ上昇する場合は、相場の変動がさらに拡大し、日経平均がもう一段下落する可能性に注意が必要である。

AI・半導体関連株が安定するか

7月17日は、米国を含む世界市場でAI・半導体関連株への売りが広がった。関連銘柄が下げ止まれば日経VIの低下につながる可能性があるが、不安定な値動きが続けば日本市場の重しとなる。

5 来週のシナリオ

上昇シナリオ(可能性は低い)

月足では長期上昇基調を残しているが、週足・日足では下落方向への変化が鮮明であるため、直ちに高値を目指す可能性は低い。

ただし、AI・半導体関連株が安定し、日経平均VIが低下した場合は、急落後の買い戻しによって反発する可能性がある。まずは66,750円付近を回復し、短期移動平均線の上へ戻れるかが確認点となる。

もみ合いシナリオ(可能性あり)

63,000円付近で売りと買いが拮抗し、下落が一旦止まる可能性がある。

この場合は、63,000円を中心とした新たなBOX相場を形成し、外部環境やAI・半導体関連株の動向を見ながら次の方向を探る展開となる。

下落シナリオ(可能性が高い)

4MA・10MA・30MAがそろって下向きとなっているため、現時点では下落シナリオを優先して考える必要がある。

63,000円を明確に割り込めば、次の節目である60,000円付近まで下落する可能性がある。また、63,000円付近で一旦もみ合った後、再び下落する二段下げにも注意が必要である。

6 トレード戦略

来週は下落方向への警戒が必要であり、現物取引では無理に買い向かわず、下げ止まりを確認する姿勢が重要である。

特に「大きく下がったから安い」という理由だけで買うことは避けるべきである。ナンピン買いを行う場合も、価格だけで判断せず、陽線への転換、4MAの下げ止まり、日経平均VIの低下などを確認する必要がある。

信用取引で売りを検討する場合も、急落後は一時的な反発が起こりやすいため、安値を追いかけるのではなく、戻り局面と損切り水準を明確にしたうえで判断すべきである。

7 まとめ

来週の日経平均は、4MA・10MA・30MAがそろって下向きへ転じたことから、下落方向へ進む可能性が高い。

第一の注目水準は63,000円である。この水準で下げ止まればもみ合いへ移行する可能性があるが、明確に割り込めば60,000円付近までの下落に警戒が必要である。

また、日経平均VIは依然として高水準であり、AI・半導体関連株や中東情勢、原油価格の動向によって相場が大きく変動する可能性がある。

最後に

相場分析では、知識を得るだけでなく、過去の相場で繰り返し検証することが重要である。

もみ合いから下放れる場面や、短期・中期移動平均線が同時に下向きへ変化するパターンを練習することで、トレンド転換のサインを見逃しにくくなる。

株式トレードシミュレーション「St-Gain」では、過去のチャートを使いながら、上昇・下落・もみ合い相場に応じた判断を練習できる。

初心者でも実際の資金を使わずに、チャート分析とトレード判断の練習が可能である。