過去チャートに学ぶ「底値からの上昇」を見極めるポイント
ここでは、1605 国際石油機構(IPX)の過去チャートを題材に、「底値からいつ上昇へ転じそうか?」を解説していきます。
月足、週足、日足を順番に見ていくことで、上昇の兆しや注意すべきポイントが見えてきます。
■チャート1-(1):底値から上昇へ向かう“兆し”を探る
底値からの上昇は、週足90MA(橙)付近で注意

◆月足:全体では下落だが“底値感”が出てきた場面
月足を見ると、全体的には下落トレンドが続いています。しかし、
4MA(赤)と10MA(緑)が近づく位置から底値感が出始めていることが分かります。
長い下落トレンドの最終局面でよく見られる形です。
◆週足:ダブルボトム(安値切り上げ)で上昇の入り口
週足では、4MA(赤)がダブルボトムを形成しています。
つまり安値を切り上げている=買い勢力が強まり始めているサインです。
ただし、ローソク足は90MA(橙)の手前で停滞しており、
「上昇したいが、まだ決定打に欠ける」状態であることがわかります。
◆日足:90MA(橙)に支えられた“安定上昇”
日足では、90MAからの反発が続き、安定した上昇状態(RGB法)を保っています。
ただし途中(2/19)で一時的に下落し、その後の上昇はやや弱い動きです。
💡 この段階では「底値からの回復基調は見えるが、まだ強い上昇には時間がかかる」場面と判断できます。
■チャート1-(2):「エントリーすべきではない局面」を知る
底値からの上昇は、週足90MA(橙)付近で注意
チャート1-(2)は、初心者が最も間違えやすい“要注意局面”です。

◆週足の90MA(橙)が下降方向
週足の90MA(橙)が下向きで、
ローソク足がその90MAの下にある=長期的にはまだ下落優勢
という状態です。
この場合、例え短期的に上昇していても、
本格上昇とは言い難く、エントリーはリスク大になります。
さらにローソク足は90MA付近で停滞。
これは「抵抗帯に押し返されている」典型的な形で、まだ勢いが不十分です。
◆エントリーした場合どうなるか?
資料では、あえてトレードすると約4,700円の損切りになる例が示されています。
(投資100株の場合)
底値からの上昇は、週足90MA(橙)付近で注意
初心者が覚えるべき大事なポイントは、
“勝ちやすい場所”だけでなく、“負けやすい場所”を知っておくこと。
週足の90MAが下向き+ローソク足がその下にある場面は、まさに負けパターンの典型です。
◆RGB法でも注意が必要なケース
RGB(4MA→10MA→30MAが上昇順で並ぶ安定上昇パターン)であっても、
・週足90MAの近くで停滞
・日足で1山後にすぐ上昇に転じない
という条件が揃うと、
「儲かりにくいパターン」になることがある
💡 つまり、「安定上昇の形にえても、上位足の環境で大きく変わる」ことを理解する必要があります。
■チャート2:結局いつ上がったのか? → 約7カ月後
底値からの上昇は、週足90MA(橙)付近で注意
チャート2は、「その後いつ本格上昇したのか?」を示した図です。
結論としては、
約7カ月後に大きく上昇
していきました。
90MAの下で停滞していた時点では、
まだ上昇の力が十分ではありませんでした。
しかし時間をかけて調整し、
・月足での底値固め
・週足のトレンド転換
・日足の安定上昇
が揃ったところで、大きな上昇へとつながりました。
これは、よく誤解する
「安値っぽく見えるから今買う!」
が危険であることを示す好例です。
正しくは、
“十分にエネルギーをためた後に上昇が始まる”
そのタイミングを待てるかどうか
が利益を大きく左右します。

■まとめ:90MA(橙)の位置と動きを必ずチェックしよう
今回の3つのチャートから学べるポイントは次の通りです。
① 底値感が出てきても、上昇には時間がかかる場合もある
(実際に約7カ月後に上昇)


