今週(8/17〜8/21)の日経平均テクニカル分析|90MA攻防と反発後の再下落リスク、来週の3シナリオを検証
概要
今週の日経平均は、69,000円付近から反落し、日足では4MAが明確な下降へ転じ、10MAも横ばいとなりました。週足でも4MAの上昇が止まり、短期・中期とも上値の重さが目立つ局面です。来週は90MA付近で反発するか、いったん戻した後に再下落するか、90MAを割って62,000円付近まで下落するかが焦点であり、現時点ではBパターンをやや優勢とみます。
初心者向け概要
今週の日経平均は、69,000円付近まで上昇した後に下落しました。現在は長期的には上昇傾向を残しているものの、短期的には下向きの動きが強くなっています。来週は90MA付近で下げ止まって反発するのか、一度上昇してから再び下落するのか、それともそのまま下落が続くのかを確認することが重要です。
結論を先に
来週の日経平均は、90MA付近での値動きが最大の焦点です。
現時点では、次の3パターンを想定します。
- Aパターン:90MAを明確に割り、62,000円付近まで下落
- Bパターン:いったん反発した後、再び下落
- Cパターン:90MA付近で下げ止まり、そのまま上昇
この3つの中では、現時点ではBパターンをやや優勢と考えます。
理由は、日足の4MAが明確に下向きとなり、10MAも上昇から横ばいへ変化している一方、90MA付近では下げ止まりの兆しも見られるためです。
つまり、すぐに大きく下落するAよりも、一度反発を挟んだ後に再下落するBの方が、現在のチャート構造には合いやすいと考えます。
先週のシナリオに対する評価
先週の分析では、70,000円到達の可能性を焦点とし、70,000円突破の上昇シナリオをやや優勢と判断していました。
しかし、ローソク足は下値から数えて13本目付近まで上昇しており、短期的には上昇期間が長くなっていました。
実際には70,000円には届かず、69,000円付近で上昇が止まり、その後は下落へ転じました。
一方、先週の下落シナリオでは、30MA(青)が依然として下降している点を理由に、上昇後の反落リスクにも注意が必要と指摘していました。
したがって、70,000円突破という主シナリオは外れたものの、30MAの下降を根拠とした反落リスクを示していた点では一定の評価ができると考えます。
目次
- 日経平均の長期トレンド(月足)
- 中期トレンド(週足)
- 短期トレンド(日足)
- 今週の相場ポイント
- 来週のシナリオ
- トレード戦略
- まとめ

1 日経平均の長期トレンド(月足)
チャートを確認する際は、月足→週足→日足の順に見ることが基本です。
月足では、直近の最下点から長期間にわたって上昇した後、一時は陰線で4MA(赤)を割り込みましたが、その後は再び陽線へ回復しています。
4MA(赤)は依然として上向きであり、その他の主要な移動平均線も上昇基調を維持しています。
したがって、長期トレンドそのものはまだ上昇基調と判断できます。
ただし、上昇期間が14カ月程度に及んでいるため、高値圏では利益確定売りや調整局面への警戒が必要です。
短期的な下落が、そのまま長期トレンド転換につながるとは限りませんが、これまでのような一方向の上昇相場ではなくなってきています。
2 中期トレンド(週足)
週足では、6週連続の下落後、60,000円付近で長い下髭を形成して反発し、その後は陽線が続きました。
しかし今週は再び陰線となり、4MA(赤)の上昇も止まり、横ばいへ変化しています。
10MA(緑)も上昇ではなく横ばい状態が続いています。
このため、中期トレンドは「上昇継続」というよりも、方向感を失い始めた局面と判断できます。
今後、4MAが再び下向きへ変化し、10MAを割り込むようであれば、中期的な下落トレンド入りの可能性が高まります。
3 短期トレンド(日足)
日足では、8月17日は陽線で上昇しましたが、その後は陰線が続き、ローソク足は4MA(赤)の下へ移動しました。
これにより、4MAは明確な下降トレンドへ転換しています。
10MA(緑)も、これまでの上昇から横ばいへ変化し、短期的な上昇の勢いは弱まっています。
また、ローソク足は90MA(橙)付近で数日停滞しています。
したがって、現在は
「90MAが支持線として機能するか、それとも割り込むか」
が、来週の方向性を決める重要なポイントです。
4 今週の相場ポイント
今週の最大のポイントは、短期トレンドの変化です。
週足では4MAの上昇が止まり、日足では4MAが明確に下向きへ転換しました。
一方で、ローソク足は90MA付近で下げ止まりつつあります。
したがって現在は、
下落継続か、反発か、その中間の一時的な戻りか
を判断する分岐点にあります。
来週は特に次の3点を確認したいところです。
- 90MAを終値で明確に割るか
- 4MAが再び上向きへ転じるか
- 10MAが横ばいから上向きへ変化するか
この3つを見ることで、A・B・Cのどのパターンへ進んでいるかを判断しやすくなります。


5 来週のシナリオ
上昇シナリオ:Cパターン(可能性あり)
Cパターンは、90MA付近で下げ止まり、その後上昇へ転じるシナリオです。
90MAは長期移動平均線として支持線になりやすく、ここで一度もみ合った後に反発するケースは珍しくありません。
来週、4MAが下げ止まって横ばいとなり、その後上向きへ転換し、10MAも再び上向きとなればCパターンの可能性が高まります。
特にローソク足が再び67,000円、68,000円方向へ上昇できれば、上昇シナリオが優勢になります。
もみ合いシナリオ(可能性はやや低い)
90MA付近では、一定期間もみ合うこともあります。
すでに数日間この付近で停滞しているため、来週前半まで横ばいが続く可能性はあります。
ただし、4MAが明確に下向きとなっているため、1週間以上長く横ばいが続くよりも、比較的早い段階で上か下のどちらかへ方向性が出る可能性が高いと考えます。
下落シナリオ①:Aパターン(可能性あり)
Aパターンは、ローソク足が90MAを明確に割り込み、そのまま下落するシナリオです。
この場合、次の下値目安として、前回安値の62,000円付近が意識されます。
90MAを明確に下回り、4MAの下降角度がさらに急になった場合は、このAパターンへの移行を警戒する必要があります。
下落シナリオ②:Bパターン(現時点ではやや有力)
Bパターンは、90MA付近から一度反発した後、前回高値に届かず、再び下落するシナリオです。
現時点では、このBパターンをやや優勢と考えます。
理由は、90MA付近では買いが入りやすい一方、日足の4MAは明確に下向きであり、10MAも上昇の勢いを失っているためです。
したがって、一度は反発しても、以前の69,000円付近まで戻る前に売りに押され、再び下落する可能性があります。
Bパターンの場合、最初の反発を「上昇トレンド復帰」と早く判断しすぎないことが重要です。
過去の類似パターンから検証
Aパターンの類似例:2022年9月20日

2022年9月20日前後のチャートでは、4MAが下降しながら90MA付近へ接近しましたが、そのまま90MAを割り込み、下落が続きました。
この例では90MA付近で十分なもみ合いや反発が起こらず、そのまま下方向へ進んでいます。
現在の日経平均でも、90MAを終値で明確に割るようであれば、このAパターンに近づくと考えます。
Bパターンの類似例:2023年9月13日

2023年9月13日前後では、一旦反発した後、前回高値付近まで戻ることができず、再び大きく下落しました。
これは今回想定しているBパターンに近い動きです。
現在の日経平均も、短期的に反発したとしても4MAや10MAの向きが改善せず、前回高値を超えられない場合は、再下落に注意が必要です。
Cパターンの類似例:2003年12月11日

2003年12月11日前後では、90MA付近で下落が止まり、その後は前回安値を切り上げながら上昇へ転じています。
今回も90MAが支持線として機能し、4MA・10MAが再び上向きとなれば、このCパターンへ移行する可能性があります。
A・B・Cを比較した評価
今回のチャートを3つの類似例と比較すると、現時点ではBパターンをやや優勢と考えます。
理由は次の3点です。
- 日足の4MAが明確に下降している
- 10MAが上昇から横ばいへ変化している
- 90MA付近では一旦下げ止まりやすい
この組み合わせでは、すぐにAパターンのように大きく下落するよりも、まず反発してから再び下落するBパターンの方が自然です。
ただし、90MAを明確に割ればAパターン、4MAと10MAが再び上向けばCパターンへ移行します。
したがって、来週前半の値動きが重要です。
6 トレード戦略
月足・週足・日足を総合すると、現時点では方向性が完全には確定していません。
特にBパターンの場合、一度上昇するため「下落が終わった」と判断しやすい点に注意が必要です。
現物取引では、4MAと10MAが再び上向きとなることを確認してから買いを検討する方が安全です。
信用取引の場合は、一時的な反発と再下落の両方を想定し、買い・売りの比率をこまめに調整する必要があります。
どちらの場合も、90MAを明確に割るか、反発するかを確認してから判断することが重要です。
7 まとめ
来週の日経平均は、90MA付近でのローソク足の動きが最大の焦点です。
想定されるシナリオは、
- 90MAを割って62,000円方向へ下落するAパターン
- 一旦反発した後に再び下落するBパターン
- 90MA付近から反発し上昇するCパターン
の3つです。
現時点ではBパターンをやや優勢と考えます。
ただし、90MAを明確に割ればA、4MAと10MAが再び上向けばCへ移行するため、来週前半の値動きを確認することが重要です。
「予想を当てる」ことよりも、どのパターンに移行したかを早く確認し、それに合わせて対応することが重要です。
最後に
相場分析は知識だけではなく、実際の過去チャートで繰り返し検証することが重要です。
今回のように、同じ90MA付近でも、そのまま下落するケース、一旦上昇後に再下落するケース、そのまま上昇へ転換するケースがあります。
過去の複数パターンを比較することで、「この形なら必ず上がる」「必ず下がる」と決めつけず、複数のシナリオを想定した判断ができるようになります。
株式トレードシミュレーション「St-Gain」では、こうした過去の相場パターンを実際のチャートで繰り返し練習できます。
初心者でも実際の資金を使わずに、チャート分析から売買判断までを学ぶことができます。
執筆:藤村信朗
ユーチューブ始めました。「株トレ練習室by St-Gain」をご覧ください!
初心者でも実際のチャートを使いながらトレード練習が可能である。
PCでの株シミュレーションならSt-Gain

