今週の日経平均相場(2026年8月24日~8月28日)の考察
日経平均のチャートを分析するときは、短期的な値動きだけを見るのではなく、月足→週足→日足の順番で確認することが重要です。
長期トレンドを月足で確認し、中期的な流れを週足で把握したうえで、最後に日足から現在の位置と短期的な方向性を判断していきます。
2026年8月28日時点の日経平均は、日足で4MA・10MA・30MA・60MA・90MAの5本の移動平均線が比較的狭い範囲に集まっていることが大きな特徴です。
特に、4MAはほぼ横ばい、10MAと30MAは下向き、60MAはほぼ横ばい、90MAは上向きとなっています。
つまり、短期的には弱さが残る一方、90MAが下値を支える形となっており、上昇・下落のどちらにもまだ明確な方向性が出ていない局面と考えられます。
先週のシナリオに対する評価
先週の考察では、もみ合いのあと一旦反発し、その後再び下落する「図3のBパターン」を想定していました。
実際には、予想していたよりももみ合い状態が長く続きました。
8月24日から28日にかけて4MA(赤)は緩やかに上昇していますが、その傾きは小さく、ほぼ横ばいと判断できる状態です。
また、ローソク足もおおむね65,000円から67,000円の範囲で陽線と陰線を繰り返しており、明確な上昇トレンドには移行していません。
したがって、先週想定した「もみ合い→反発→再下落」というシナリオそのものが否定されたわけではなく、想定よりも相場の進行速度が遅くなっている状態と考えています。
例えるなら、台風の進路予想は大きく変わっていないものの、予想よりも進行速度が遅くなっているような状態です。
その意味では、先週の予想は時間軸にずれが生じたものの、相場の方向性については大きく外れていないと評価しています。
目次
- 日経平均の長期トレンド(月足)
- 中期トレンド(週足)
- 短期トレンド(日足)
- 今週の相場ポイント
- 来週のシナリオ
- トレード戦略
- まとめ

図1は、2026年8月28日時点の今週の日経相場チャートです。
以下、この図を基本として、月足、週足、日足の順番で分析していきます。
1.今週の日経相場の長期トレンド(月足)
月足を見ると、直近の最安値から10カ月連続で上昇したあと、一度陰線となって4MA(赤)を割りました。
その後は再び陽線が続き、上昇基調を取り戻しましたが、8月は再び陰線となり、一時60,000円付近まで長い下ヒゲを伸ばしています。
一方、4MA(赤)は引き続き上向きを維持しています。
さらに長期の移動平均線も上向きで推移していることから、月足ベースでは長期上昇トレンドそのものが崩れたとは判断していません。
ただし、注意したい点もあります。
4MAと10MAの間隔は大きく崩れておらず比較的安定していますが、上昇局面がすでに長期間続いています。
上昇期間が長くなるほど、一時的な調整や大きな値幅を伴う下落が発生する可能性も考えておく必要があります。
特に現在は、8月の月足が4MA付近から下側に位置しており、長期上昇トレンドの中で調整局面に入っている可能性には注意が必要です。
2.今週の日経相場の中期トレンド(週足)
週足では、大きな上昇のあとに下落へ転じ、6週連続で下落する場面がありました。
その後、60,000円付近まで下落したところから長い下ヒゲをつけて反発し、陽線が続きました。
しかし、直近では再び上値が重くなっています。
4MA(赤)は緩やかに上向いているため、中期的な反発の流れが完全に消えたわけではありません。
一方で、ローソク足の終値は4MA付近またはその下側に位置しており、反発の勢いはやや弱くなっています。
したがって週足では、強い上昇トレンドへ戻ったというよりも、大きく下落した後の戻り局面で勢いが鈍化している状態と考えています。
3.今週の日経相場の短期トレンド(日足)
日足では、8月24日(月)から8月28日(金)まで、4MA(赤)は緩やかに上向いています。
ただし、その傾きは非常に小さく、現時点では**「弱い上向き、またはほぼ横ばい」**と判断するのが妥当です。
ローソク足は65,000円から67,000円付近を行き来しており、明確な上昇・下落のどちらにも進んでいません。
さらに現在は、60MA(紫)と90MA(橙)の間を中心に推移しています。
図2は、日足からローソク足を除き、移動平均線だけを表示したチャートです。
ローソク足を外すことで、それぞれの移動平均線の傾きと位置関係がより分かりやすくなります。
今週の日経相場チャート

| 移動平均線 | 8月28日時点の状態 | 判断 |
|---|---|---|
| 4MA(赤) | 弱い上向き~ほぼ横ばい | 短期的な方向感が弱い |
| 10MA(緑) | 明確な下向き | 短期的には弱い |
| 30MA(青) | 緩やかな下向き | 中短期的には弱い |
| 60MA(紫) | ほぼ横ばい | 中期的に方向感が乏しい |
| 90MA(橙) | 上向き | 長期的な下値支持として注目 |
特に重要なのは、5本の移動平均線が次第に近づき、収束していることです。
これは、現在の日経平均が上昇と下落の力が拮抗し、次の方向を探している状態であることを示しています。
5.来週の日経平均の3つのシナリオ
上昇シナリオ【可能性はやや低い】
今週、4MA(赤)がわずかながら上向いているため、来週も一時的に上昇する可能性はあります。
ただし、現在は10MAと30MAが下向きであるため、4MAだけの上昇をもって本格的な上昇トレンドと判断するのは早いと考えます。
上昇シナリオの信頼度が高まるためには、4MAが明確に上向きとなり、さらに10MAの下落が止まることが重要です。
また、67,000円付近の上値を明確に突破できるかどうかも確認したいポイントです。
もみ合いシナリオ【可能性あり】
現時点では、最も想定しやすいのがもみ合いの継続です。
90MA(橙)付近では売りと買いが拮抗し、一定期間もみ合う場面は過去のチャートでも確認できます。
また、現在の4MAはほぼ横ばいです。
10MAと30MAは下向きですが、一方で90MAは上向いているため、短期的な下落圧力と長期的な下値支持がぶつかっています。
そのため来週も、65,000円から67,000円付近を中心としたレンジ相場が続く可能性があります。
下落シナリオ【可能性あり】

図3で示したように、現在のもみ合い状態を下方向へ抜けた場合には、下落が強まる可能性があります。
特に重要なのが90MA(橙)です。
90MAをローソク足が明確に割り、さらに4MAが下向きへ転じた場合には、短期的な下落だけではなく、より大きな調整局面へ移行する可能性にも注意が必要です。
一方、過去の類似チャートを見ると、90MAを割ったあと、そのまま下落し続けるケースだけではありません。
大きく下落したあとに反発へ転じる例もあります。
したがって、「90MAを割った=その後も必ず下落する」と考えるのではなく、その後の4MAやローソク足の動きを確認することが重要です。
過去30年間の類似チャートから考える
今回の2026年8月28日時点の日足について、過去の日経225チャートから似た形を確認しました。
共通する特徴は、4MAが一度下落したあと反転して上昇したものの、直前の高値を更新できずに再び下落し、最終的にもみ合い状態になっている点です。
過去のチャートは将来をそのまま予測するものではありませんが、現在と似た局面で、その後どのような値動きが起きたのかを複数確認する材料として利用できます。
(1)図4:1999年9月6日時点
図4は、今回の2026年8月28日時点の日足チャートと、今回確認した中では最も似た動きをしている例です。

基準日は1999年9月6日です。
4MAが一度下落したあと反発しますが、前回高値を更新できず、再び下落してもみ合い状態へ入っています。
その後もしばらくもみ合いが続き、一旦下落します。
しかし、その下落が永続するわけではなく、その後再び上昇へ転じています。
今回の相場を考えるうえでも、「もみ合い→下落→再上昇」という一つの参考パターンになります。
(2)図5:2023年8月24日時点
図5の基準日は2023年8月24日です。

直前にローソク足が下落したあと、90MA(橙)付近で下げ止まり、反発しています。
また、30MA(青)は60MA(紫)よりも下側に位置しており、中期的には必ずしも強い状態ではありませんでした。
しかし、その後は一時的な陰線による下落を挟みながらも、結果として上昇基調へ移っています。
これは、90MA付近でもみ合ったからといって必ず大きく下落するとは限らない例です。
(3)図6:2021年4月30日時点
図6の基準日は2021年4月30日です。

直近のローソク足は横ばいで推移し、90MA(橙)付近に位置していました。
さらに10MA(緑)と30MA(青)は下向きとなっており、今回の2026年8月28日時点と共通する特徴があります。
その後、一旦上昇しますが、再び下落へ転じます。
そして90MAを明確に割り込んだあと、大きな下降局面となりました。
その後は下げ止まって反発したものの、90MA付近まで戻ったところで再び停滞しています。
この例からは、90MAを維持できるか、それとも明確に割るかが相場の分岐点になり得ることが分かります。
6.来週のトレード戦略
来週は一時的に緩やかな上昇となる可能性もありますが、その後再び下落へ向かう可能性も残されています。
現在のように5本の移動平均線が集中している局面では、少し上昇しただけで上昇トレンドと判断したり、少し下落しただけで下降トレンドと判断したりすると、相場の方向を見誤る可能性があります。
そのため日経225については、無理に方向を予測してトレードするよりも、もみ合いを上または下へ抜け、移動平均線の方向が明確になるまで様子を見ることも一つの選択肢です。
上昇方向では、「4MAが明確に上向く」「10MAの下落が止まる」「67,000円付近を上抜ける」といった変化に注目します。
反対に下落方向では、「90MAを明確に割る」「4MAが下向きへ変わる」「10MA・30MAの下向きが続く」といった動きに注意します。
個別銘柄については日経平均と異なる動きをすることも多いため、それぞれのチャートのトレンドや移動平均線の位置関係を確認したうえで判断することが重要です。
7.まとめ|来週は90MAを中心とした攻防に注目
2026年8月28日時点の日経平均は、月足では長期的な上昇基調を維持しています。
一方、週足では反発の勢いがやや鈍化し、日足では5本の移動平均線が収束して方向感が乏しくなっています。
特に日足では、4MAはほぼ横ばい、10MAと30MAは下向き、60MAはほぼ横ばい、90MAは上向きという状態です。
そのため来週は、65,000円から67,000円付近でのもみ合いが続く可能性をまず考えながら、90MAを維持できるのか、それとも明確に割り込むのかを重要な判断材料として見ていきます。
過去の類似今週の日経相場チャートでは、「もみ合い後に下落してから上昇したケース」「そのまま上昇へ向かったケース」「90MAを割って大きく下落したケース」のいずれも確認できました。
したがって、過去の類似パターンだけで将来を決めつけるのではなく、今後のローソク足と移動平均線の変化を継続して確認することが重要です。
図の説明
図1: 2026年8月28日時点の今週の日経相場チャート。月足・週足・日足を表示し、長期から短期までの相場環境を確認します。
図2: 今週の日経相場チャート2026年8月28日時点の日足からローソク足を除き、4MA・10MA・30MA・60MA・90MAの動きだけを表示したチャートです。5本の移動平均線の傾きと収束状態を確認できます。
図3: 2026年8月28日以降について、4MAを中心に想定した値動きのイメージです。
図4: 1999年9月6日を基準日とした日経225の類似チャートです。今回確認した過去30年間の例の中では、2026年8月28日時点の形に特に近いパターンです。
図5: 2023年8月24日を基準日とした類似チャートです。90MA付近から反発し、その後上昇した例です。
図6: 2021年4月30日を基準日とした類似チャートです。90MA付近でもみ合ったあと、一旦上昇したものの、その後90MAを割って大きく下落した例です。
最後に|相場は「予想する」だけでなく「検証する」ことが重要です
相場分析では、移動平均線やローソク足について知識を身につけるだけではなく、実際の過去今週の日経相場チャートを使って繰り返し検証することが重要です。
今回の1999年、2023年、2021年のように、似た今週の日経相場チャートであっても、その後の値動きは一つではありません。
だからこそ、「この形なら必ず上がる」と覚えるのではなく、「どのような条件になれば上昇しやすいのか」「どのサインが出ると下落に注意すべきなのか」を過去の相場で繰り返し確認することが大切です。
さまざまな相場パターンを練習することで、実際の今週の日経相場チャートに現れる小さな変化やサインを見逃さず、根拠を持って売買判断する力を身につけることにつながります。
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