今週の日経相場(2026年9月7日~9月11日)の考察

今週の日経相場のチャートを分析する際には、短期的な値動きだけを見るのではなく、月足→週足→日足の順番で確認することが重要です。

まず月足で長期的な相場の方向を確認し、次に週足で中期トレンド、最後に日足で現在の値動きと短期的な方向性を判断します。

2026年9月11日の日経平均は、安値63,208.63円まで下落したあと、終値64,011.34円で取引を終えました。今週は一時的に上昇する場面もありましたが、その後は売りが優勢となり、短期移動平均線である4MA(赤)と10MA(緑)がともに下向きとなっています。

今週のポイントは、「下落が始まったかどうか」ではなく、「この下落がどこで止まるのか」へ注目点が移ったことです。


初心者向け|今週の日経相場を簡単に説明すると

今週の日経相場は、週の初めに上昇する場面があったものの、その後は下落が続きました。

特に、短期的な値動きを表す4MAと10MAがともに下向きになっています。

これは、簡単にいえば、

「現在は買う力よりも売る力のほうが強くなっている」

という状態です。

ただし、下落が永久に続くわけではありません。

今週の日経相場は一時63,000円台まで下落しましたが、最終的には64,000円台まで戻して週を終えています。

そのため来週は、

63,000円付近で下げ止まるのか、62,000円前後まで下落するのか

が重要になります。

初心者の方は、「一番安いところで買おう」と底値を予想するより、ローソク足が上昇へ変わり、4MAが上向きへ転換するのを確認することが分かりやすい判断方法です。


先週のシナリオに対する評価

先週の考察では、日経平均について下落シナリオを想定し、

「63,000円前後で下げ止まるのか、それとも60,000円付近まで大きく下落するのか」

を重要なポイントとしていました。

実際に今週は、一時63,208.63円まで下落しました。

また、4MA(赤)と10MA(緑)はともに明確な下向きとなっており、短期的な下落基調が確認できます。

したがって、方向性については先週想定した下落シナリオとおおむね一致したと評価します。

ただし、9月11日は安値63,208.63円から終値64,011.34円まで戻しています。

そのため、現在は「下落するかどうか」を考える段階から、「63,000円前後で下げ止まるのか、それともさらに安値を更新するのか」を確認する段階へ移ったと考えています。


目次

  1. 今週の日経相場の長期トレンド(月足)
  2. 今週の日経相場の中期トレンド(週足)
  3. 今週の日経相場の短期トレンド(日足)
  4. 今週の日経相場のポイント
  5. 来週のシナリオ
  6. トレード戦略
  7. まとめ

図1は、2026年9月11日時点の日経225の月足・週足・日足チャートです。

この図を基本として、月足→週足→日足の順番で分析します。


1.今週の日経相場の長期トレンド(月足)

月足では、直近の最安値から長期間上昇したあと、一度陰線となって4MA(赤)を割りました。

その後は再び陽線が続き、上昇基調を取り戻しましたが、直近では再び上値が重くなっています。

ローソク足は4MA付近から下側へ位置するようになり、これまで続いてきた強い上昇の勢いは弱まっています。

一方、10MA(緑)、30MA(青)、60MA(紫)など中長期の移動平均線を見ると、長期的な上昇傾向そのものはまだ残っています。

したがって月足では、

「長期上昇トレンドそのものが完全に崩れたわけではないが、上昇の勢いが弱まり、調整局面へ入っている可能性がある」

と考えています。

長期間上昇したあとの局面でもあるため、短期的な下落を単純に「押し目」と判断せず、月足4MAの傾きにも注意が必要です。


2.今週の日経相場の中期トレンド(週足)

週足を見ると、大きな上昇のあと上値が重くなり、直近では下落が続いています。

4MA(赤)は下向きとなり、10MA(緑)との関係も弱くなっています。

ローソク足も続落していることから、中期的にも上昇の勢いが弱まっています。

図1の週足を見ると、これまで長期的に上昇してきた30MAなどの中長期移動平均線はまだ上向きを維持していますが、短期移動平均線は明らかに弱くなっています。

したがって週足は、

「長期上昇トレンドの中で、中期的な調整が進んでいる状態」

と判断します。

ここから63,000円~62,000円付近で下げ止まるのか、それともさらに調整が深くなるのかが重要です。


3.今週の日経相場の短期トレンド(日足)

日足では、今週一度上昇する場面がありましたが、その後は下落へ転じました。

9月11日には一時63,208.63円まで下落しています。

その結果、4MA(赤)と10MA(緑)は明確な下向きとなっています。

図2は、ローソク足を取り除き、移動平均線のみを表示したチャートです。これにより、それぞれの移動平均線の傾きがより明確になります。

現在の特徴を整理すると次のようになります。

移動平均線9月11日時点の傾向判断
4MA(赤)明確な下向き短期的に弱い
10MA(緑)下向き下落基調
30MA(青)緩やかな上向き中期的な下支え要因
60MA(紫)横ばい~やや下向き方向感が弱い
90MA(橙)緩やかな上向き長期上昇の影響が残る

ここで特に重要なのが、4MAと10MAの高値切り下がりです。

7月以降を見ると、一度大きく下落した4MAと10MAは、その後反発しました。

しかし、前回の高値水準まで戻ることができず、再び下落へ転じています。

これは短期的な下落トレンドの特徴の一つです。

さらに現在は、4MAと10MAが90MAを下回る位置まで低下しています。

そのため、短期的にはまだ下値を試す可能性が残されています。


4.今週の日経相場ポイント

今週最大のポイントは、

「4MAと10MAの下向きが明確になった一方、9月11日に63,000円台まで下落したあと64,000円台まで戻したこと」

です。

短期的な下落基調そのものは変わっていません。

しかし、安値63,208.63円から一定の戻りを見せたことから、63,000円付近が一つの下値候補となる可能性があります。

一方、30MAは緩やかな上向きを保ち、90MAも長期的には上向きです。

つまり現在は、

短期線は下落、中長期線にはまだ上昇の余力が残る

という状態です。

そのため来週は、単純に「下落する」と決めつけるのではなく、

①63,000円付近で下げ止まるのか
②前回安値の62,000円前後まで下落するのか
③下げ止まったあと4MAが上向きへ転換するのか

を確認する必要があります。


5.来週の日経平均の3つのシナリオ

上昇シナリオ【可能性やや低い】

現在は4MAと10MAがともに明確な下向きであるため、週明けからすぐに本格的な上昇トレンドへ転換する可能性は現時点では高くないと考えています。

ただし、9月11日に63,208.63円まで下落したあと64,000円台へ戻していることから、この価格帯で下げ止まる可能性はあります。

今後、

ローソク足に陽線が続く
→4MAの下向き角度が弱くなる
→4MAが横ばいになる
→4MAが上向きへ転換する

という動きが確認できれば、反発から上昇へ移る可能性が高まります。

したがって、上昇シナリオでは「株価が一日上がった」というだけではなく、4MAの方向転換を確認したいところです。


もみ合いシナリオ【可能性あり】

今週大きく下落したあと、63,000円~65,000円付近で売りと買いが拮抗し、もみ合いになる可能性もあります。

この場合、4MAはすぐに上向きになるのではなく、まず下向き角度が緩やかになり、その後横ばいへ変化すると考えられます。

特に63,000円台を何度か試しても安値を更新しない場合には、下落の勢いが弱くなっている可能性があります。

もみ合いとなった場合は、無理に方向を予測せず、4MAと10MAの傾きがどう変わるかを確認することが重要です。


下落シナリオ【可能性あり】

4MAと10MAは現在も下向きであるため、下落が継続する可能性も十分にあります。

まず注目したいのが、今週安値の63,208円付近です。

ここを明確に下回った場合には、前回の安値である62,000円前後が次の重要な価格帯になります。

さらに62,000円前後でも下げ止まらない場合には、60,000円付近まで調整する可能性も考えておく必要があります。

ただし、今回確認した過去の類似チャートでは、下落が続いたあとに大きく反発したケースもあります。

そのため、下落している途中で「さらに下がる」と決めつけるのではなく、4MAの傾きがどこで変化するかにも注目します。


過去30年間の類似チャートから考察

今回の類似チャートに共通しているのは、

4MAが下落
→一度反転上昇
→前回高値を超えられない
→再び下落
→下げ止まりを探す

という動きです。

もちろん過去と現在がまったく同じ動きになるわけではありません。

過去の類似チャートは、未来を当てるためではなく、現在と似た局面でどのような値動きが起こり得るかを複数確認するために利用します。

(1)図4:1999年9月27日時点

今回確認した類似チャートの中では、1999年9月27日前後の動きが特徴的です。

基準日前にはローソク足と4MAが下方向へ動いていましたが、その後下げ止まり、4MAが上向きへ転換するとともにローソク足も上昇しています。

つまり、

「下落→下げ止まり→反発上昇」

というパターンです。

今回の相場でも、63,000円~62,000円付近で同様の反転が起こるかが注目されます。


(2)図5:2014年5月7日時点

2014年5月7日前後では、ローソク足がもみ合いと下落を繰り返しています。

その後さらに一度安値を試していますが、最終的には下げ止まり、4MAが急速に上向きへ変化して上昇しています。

この例から分かるのは、

「一度下げ止まったように見えても、その後再び安値を試すことがある」

という点です。

今回も63,000円付近から一度反発しても、それだけで底値と判断するのは早い可能性があります。


(3)図6:2009年11月17日時点

2009年11月17日前後では、4MAと10MAが下向きとなり、その後もしばらく下落が続きました。

しかし、大きく下落したところでローソク足が反転すると、4MAも急上昇しています。

このケースでは、

「下落がさらに続く→大きく下げる→その後急反発する」

という動きになっています。

今回も、4MAと10MAが下向きだからといって、下落途中で安易に反転を予想するのではなく、実際に反転サインが出たことを確認する必要があります。


3つの類似チャートから何が分かるのか

今回の3例に共通する重要なポイントがあります。

それは、いずれも最終的には反発していますが、反発するまでの下落幅と日数が異なることです。

したがって、

「過去の例では上昇したから、今回はそろそろ上がる」

という使い方は適切ではありません。

重要なのは、

下落後にローソク足がどう変化したか
4MAがいつ下げ止まったか
4MAがいつ上向きへ転換したか

を確認することです。


6.トレード戦略

来週の最大のポイントは、

63,000円付近で下げ止まるのか、それとも62,000円前後まで下落するのか

です。

逆張りを行う場合には、「ここまで下がったから安い」という理由だけで買うのではなく、下落の勢いが弱くなったかを確認する必要があります。

具体的には、

ローソク足の陽線化
4MAの下落角度の鈍化
4MAの横ばい化
4MAの上向き転換

などを確認したいところです。

一方、順張りを基本とする場合には、現在は4MAと10MAがともに下向きなので、まだ積極的に買いで入る局面とは判断しにくい状態です。

初心者の方ほど「底値を当てる」ことを目指すのではなく、上昇トレンドへ変わったことを確認してから判断するほうが分かりやすいでしょう。

個別銘柄については、日経平均と異なる動きをする銘柄もあるため、それぞれのチャートを確認したうえで判断することが重要です。


7.まとめ|来週は下落の「深さ」より「反転サイン」に注目

2026年9月7日~11日の日経平均は、短期的な下落基調が明確になった1週間でした。

9月11日には一時63,208.63円まで下落しましたが、その後戻し、64,011.34円で週を終えています。

4MAと10MAはともに下向きであり、現時点で短期的な下降トレンドが終了したとは判断できません。

一方、30MAや90MAなど中長期の移動平均線には上向きの要素も残っています。

そのため来週は、

①63,000円付近で下げ止まるのか
②62,000円前後まで下落するのか
③4MAが下げ止まり、上向きへ転換するのか

の3点を中心に確認します。

今後さらに下落したとしても、過去の類似例ではその後反発へ転じたケースがあります。

大切なのは、「どこが底値か」を予想することではなく、実際にチャート上で下げ止まりと反転のサインが現れたかを確認することです。


図の説明

図1: 2026年9月11日時点の日経225の月足・週足・日足チャート。短期的な下落と中長期トレンドを確認するための基本チャートです。

図2: 2026年9月11日時点の日経225日足の移動平均線のみを表示したチャート。4MA・10MAの下向きと、中長期移動平均線との位置関係を確認できます。

図3: 2026年9月11日時点から今後の値動きを考えるためのチャート。下げ止まりと4MAの変化を確認します。

図4: 1999年9月27日を基準日とした日経225の類似チャート。下落後に下げ止まり、上昇へ転換した例です。

図5: 2014年5月7日を基準日とした日経225の類似チャート。もみ合いと下落を経たあと上昇した例です。

図6: 2009年11月17日を基準日とした日経225の類似チャート。下落が続いたあと、大きく反発した例です。


最後に|相場分析は「知識」だけではなく「検証」が重要です

相場分析では、チャートや移動平均線について知識を身につけるだけではなく、実際の過去チャートを使って繰り返し検証することが重要です。

今回取り上げた1999年、2014年、2009年のチャートを見ても、現在と似た形から、その後まったく同じ値動きになっているわけではありません。

重要なのは、

「この形なら必ず上がる」と覚えるのではなく、「どのような変化が起きたときに下落が止まり、上昇へ転換したのか」を確認することです。

過去のさまざまな相場パターンを繰り返し練習することで、ローソク足や移動平均線の小さな変化を見逃さず、根拠を持って売買判断する力を身につけることにつながります。

株式トレードシミュレーション「St-Gain」では、初心者の方でも実際の過去チャートを使いながら、こうした判断を繰り返し練習できます。

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